毎年、同じ季節になると——なぜか決まって、のどがイガイガして、鼻がむずむずしてくる。
「今年は気をつけてるのに…」
手洗いも、うがいも、マスクも。できることはやっている“つもり”。
それでも、ふとしたタイミングで体調が崩れてしまうと、少しだけ自分を責めたくなります。
でも、私が看護師として現場で何度も見てきたのは、冬の風邪は“偶然”ではなく、ちゃんと理由があるということでした。
冬に風邪が増えるのは、もちろんウイルスの季節だから。
けれど、それだけではありません。
乾燥で喉や鼻の守りが薄くなって、冷えで血流が落ちて、睡眠が浅くなって回復力が追いつかない。
そんなふうに、冬は知らないうちに、体の“防御力”が下がりやすい季節なのです。
この記事では、「冬に風邪が増える本当の理由」をわかりやすくほどきながら、
今日からできる予防の視点を3つに整理してお伝えします。
この冬は、がんばって耐えるのではなく、
あなたの体をやさしく守る選択ができますように。
🤧 冬に風邪が増えるのはなぜ?

「冬は風邪をひきやすい」——それは多くの人が経験として知っていること。
でも、その理由をきちんと説明できる人は、実は少ないかもしれません。
ただ寒いから?
ウイルスが流行るから?
…その答えは、どちらも正解で、どちらも不十分です。
冬に風邪が増える背景には、ウイルス側の事情と私たちの体の変化、
この2つが静かに重なり合っています。
🦠 冬はウイルスが「元気になる」季節
風邪の原因となるウイルスは、
低温・低湿度の環境が大好きだということをご存じでしょうか。
冬の空気は乾燥していて、気温も低い。
この条件がそろうと、ウイルスは…
- ☑ 空気中で長く生き残りやすくなる
- ☑ 咳やくしゃみの飛沫が遠くまで漂いやすくなる
つまり冬は、「ウイルスが拡散しやすい季節」なのです。
この点については、世界保健機関(WHO)や
厚生労働省も、
冬場の感染症対策として「乾燥への注意」を繰り返し呼びかけています。
💡 ポイント
冬は「人が弱る前に」、すでにウイルス側が有利な環境になっている。
🧣 人の免疫力が下がりやすい季節でもある
一方で、私たち人間の体はどうでしょう。
寒くなると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。
その結果…
- ❄ 手足だけでなく内臓の血流も低下
- ❄ 免疫細胞が必要な場所に届きにくくなる
さらに、体温が下がることで起こる変化があります。
体温が1℃下がると、免疫力は約30%低下すると言われています。
つまり冬は、
「ウイルスが強くなり、私たちの守りは弱くなる」
そんな季節なのです。
看護師として現場にいた頃、
「特に無理していないのに、冬だけ体調を崩す人」が多かったのも、
決して偶然ではありませんでした。
冬の風邪は「気合不足」ではなく、
季節による体の変化が大きく関係しています。
🏠 冬の風邪の原因は、実は生活習慣にある

「冬はウイルスが強いから仕方ない」
そう思っていませんか?
確かにそれも事実です。
でも、看護師として現場にいた私が感じていたのは、
同じ環境でも、風邪をひく人とひかない人がいるということ。
その差を分けていたのが、
冬ならではの“生活習慣の積み重ね”でした。
💧 空気の乾燥が、のど・鼻の防御力を奪う
私たちの喉や鼻の粘膜は、
ウイルスや細菌をキャッチして体の外へ追い出す、
とても優秀な「防御フィルター」です。
ところが冬の乾燥した空気にさらされると…
- 😣 粘膜が乾いて傷つきやすくなる
- 😣 ウイルスを絡め取る力が弱くなる
その結果、ウイルスが体の中に入り込みやすい状態になってしまいます。
💡 よくある落とし穴
・暖房はつけているけど加湿はしていない
・朝起きると喉がカラカラ
→ これは、体の防御力が下がっているサインです
❄ 冷えによる血流低下が、免疫を下げる
「冷え性だから仕方ない」
そうやって我慢している人、とても多いです。
でも冷えは、ただの不快感ではありません。
体が冷えると血管が縮み、血流が悪くなります。
すると…
- 🩸 免疫細胞が体のすみずみに届かない
- 🩸 内臓の働きも低下しやすくなる
特に冬は、
「寒さ+薄着+長時間の同じ姿勢」
この組み合わせが、知らないうちに免疫力を削っていきます。
🧣 看護師の現場メモ
「手足は冷たいけど、熱はないから大丈夫」
そう言っていた方ほど、数日後に風邪をひくことが多かったです。
🌙 睡眠の質が下がり、回復力が落ちる
冬は、思っている以上に睡眠の質が下がりやすい季節です。
理由はシンプルで、
- 🌑 日照時間が短く、体内リズムが乱れやすい
- 📱 夜が長くなり、ついスマホを見る時間が増える
睡眠中、体では免疫細胞の修復・再生が行われています。
この時間が不足すると…
「治す力」より「疲れ」が上回る状態に。
結果として、
風邪をひきやすく、治りにくい体になってしまうのです。
✔️ チェックしてみてください
・布団に入ってもなかなか眠れない
・夜中に何度も目が覚める
→ 免疫回復が追いついていないサインかもしれません
冬の風邪は、突然やってくるようでいて、
実は毎日の生活の中で、少しずつ準備されているのです。
🧼 「手洗い・うがい」だけでは足りない理由

風邪予防といえば、
手洗い・うがい・マスク。
きっとあなたも、
「ちゃんとやっている側」だと思います。
それなのに——
なぜか毎年、冬になると風邪をひいてしまう。
ここで一度、視点を少しだけ変えてみてください。
🔍 なぜ対策しているのに、風邪をひくの?
手洗い・うがいは、
「外からウイルスを持ち込まないための対策」です。
つまりこれは、外側の守り。
でも、冬の風邪にはもうひとつ、
見落とされがちなポイントがあります。
💡 それは「体の内側の準備ができているかどうか」
どんなに侵入を防いでも、
体の中の防御力が下がっていれば、
ウイルスは簡単に居場所を見つけてしまいます。
🛡 表面的な予防と、体の内側の準備の違い
少しイメージしてみてください。
外側の予防は、
「ドアを閉めること」。
一方、体の内側の準備は、
「家の中に警備員がいること」です。
ドアが少し開いた瞬間でも、
警備員(=免疫力)が元気なら、
大きなトラブルにはなりません。
でも冬は——
- ❄ 乾燥で粘膜が弱り
- ❄ 冷えで血流が落ち
- ❄ 睡眠不足で回復が追いつかない
そんな状態が重なって、
警備員が少ない・疲れている状態になりやすいのです。
🫶 看護師として伝えたいこと
現場でよく聞いた言葉があります。
「ちゃんと予防してたのに、風邪ひいちゃって…」
でも私はいつも、こう思っていました。
それは、あなたの努力が足りなかったわけじゃない。
ただ、
冬という季節に合った“守り方”を知らなかっただけ。
だからこそ大切なのは、
手洗い・うがいを「やめる」ことではなく、
それにプラスして、体の内側を整えることなのです。
・手洗い・うがいは大切
・でもそれだけでは、冬の風邪は防ぎきれない
・「内側の準備」ができてこそ、本当の予防になる
🌿 冬の風邪を防ぐために大切な3つの視点

ここまで読んでくださったあなたは、
もう気づいているかもしれません。
冬の風邪対策は、「がんばること」ではなく、
「環境と体を整えること」なのだと。
特別なことをする必要はありません。
大切なのは、冬の体に合った“3つの視点”を持つことです。
💧 湿度を整えることは、最強の予防
冬の風邪予防で、
もっとも即効性が高いと私が感じてきたのが、
「湿度を守ること」です。
目安となる室内湿度は、
40〜60%。
この湿度が保たれていると、
- 💧 のど・鼻の粘膜がうるおう
- 💧 ウイルスが空気中に漂いにくくなる
特に注意したいのが、夜の乾燥。
就寝中は口呼吸になりやすく、
朝起きたときに喉が痛い人は要注意です。
加湿器がない場合でも、
・濡れタオルを干す
・洗濯物を室内に干す
それだけでも、体の防御力は変わってきます。
🔥 体温を下げない生活リズム
免疫力を保つうえで、
体温はとても大切な指標です。
でも冬は、無意識のうちに体を冷やしがち。
特に冷えやすいのは、
- 🧣 首
- 🧤 お腹
- 🧦 足首
ここを冷やさないだけで、
血流が守られ、免疫細胞も働きやすくなります。
「寒くなってから温める」ではなく、
寒くなる前に冷やさないという視点。
首元を覆う、腹巻きをする、
お風呂はシャワーで済ませない。
そんな小さな選択が、冬の体調を左右します。
🍽 免疫を回復させる睡眠と食事
免疫力は、
寝ている間に回復し、食事で材料が補われるもの。
睡眠不足が続くと、
- 😴 免疫細胞の働きが低下
- 😴 炎症が起きやすくなる
また、食事もとても大切です。
たんぱく質やエネルギーが不足すると、
免疫細胞そのものが作れません。
「食欲がないから軽くでいいや」
そんな日が続くと、
回復力が追いつかない体になってしまいます。
温かいものを、少しでも。
それが、体へのいちばんの思いやりです。
この3つを意識するだけで、
冬の風邪は「防げないもの」から
「整えれば遠ざけられるもの」へと変わっていきます。
🍵 それでも風邪をひいてしまったときの考え方
どんなに気をつけていても、
風邪をひいてしまうことはあります。
そんなとき、多くの人がまず思うのが——
「またやってしまった」
「自己管理ができてなかったのかな」
でも、どうか覚えておいてください。
風邪をひいた=失敗、ではありません。
🫶 無理に治そうとしなくていい
風邪をひくと、
「早く治さなきゃ」
「休んでいられない」
そんな気持ちが先に立ちますよね。
けれど体は今、
ウイルスと戦い、回復しようとフル稼働しています。
この状態で無理を重ねると、
- 😣 治りが遅くなる
- 😣 ぶり返しやすくなる
- 😣 他の不調につながる
風邪は「早く治すもの」ではなく、
「しっかり休んで通り過ぎるもの」
💬 体が「休んで」と言っているサイン
風邪の症状は、
体からのとても正直なメッセージです。
- 🤧 鼻水・咳 → 体が外に出そうとしている
- 😴 強い眠気 → 回復にエネルギーを使いたい
- 🥶 寒気 → 体温を上げて戦っている
これらを「邪魔な症状」として抑え込むより、
「今は休む時間なんだ」と受け取ってあげる。
それだけで、回復のスピードは変わります。
🌿 早めに整えることが、いちばんの近道
風邪をひいたときに大切なのは、
特別なことをすることではありません。
・体を温める
・しっかり眠る
・消化のよいものをとる
この基本を早めに丁寧に行うことが、
結果的に、いちばん早い回復につながります。
🍵 看護師として伝えたいこと
「軽いうちに休めた人」は、
「無理して長引かせた人」より、
ずっと早く元気になっていました。
風邪をひいた自分を責めるより、
今の体にやさしくすること。
それが、次の不調を防ぐ“いちばんの予防”になります。
🌸 まとめ
毎年のように繰り返す冬の風邪。
それは決して、あなたが弱いからでも、
気を抜いているからでもありません。
冬の風邪は、
季節・環境・生活習慣が重なって起こる「必然」なのです。
乾燥、冷え、睡眠不足。
どれも忙しい毎日の中では、
つい後回しになりがちなものばかり。
でも原因を知ると、
予防のしかたは、ぐっとシンプルになります。
- 💧 湿度を整える
- 🔥 体を冷やさない
- 🌙 眠って、回復させる
この3つを意識するだけで、
冬は「耐える季節」から、
自分をいたわる季節に変わっていきます。
今年の冬は、
体を酷使するのではなく、
体を守る選択をしてあげてください。
❓ よくある質問(FAQ)
気になるところから読めるように、Q&A形式でまとめました。
なぜ冬はこんなに風邪をひきやすいの?
A:冬は「ウイルスが広がりやすい環境」と「体の守りが弱くなる条件」が重なるからです。
冬は気温が低く空気が乾燥しやすいため、風邪の原因となるウイルスが空気中で生き残りやすく、広がりやすくなります。
さらに、冷えや睡眠の質の低下などで体温や血流が落ちると、免疫の働きが追いつきにくくなります。
寒さだけで風邪をひくの?
A:寒さそのものより、「冷えによって免疫が下がりやすくなること」が影響します。
風邪は基本的にウイルスなどの感染で起こります。ですが、体が冷えると血流が低下し、のどや鼻の粘膜の防御力が落ちやすくなります。
その結果、同じ環境にいても「かかりやすい状態」になってしまうのです。
免疫力を上げる一番の方法は?
A:「睡眠・栄養・冷やさない」の基本を続けることが、いちばん確実です。
免疫は、特別な健康法よりも、毎日の土台で整います。睡眠で回復し、食事で材料が補われ、体温が保たれることで働きやすくなります。
できることからで大丈夫です。まずは「夜の乾燥対策」と「就寝前に体を温める」だけでも効果を感じやすい人が多いです。
⚠️ 注意書き
本記事は、
厚生労働省および
世界保健機関(WHO)
などの公的機関・医学的情報を参考に構成しています。
本記事は、健康情報の提供を目的としたものであり、
診断・治療を目的とするものではありません。
症状が強い場合、長引く場合、
また不安がある場合は、医療機関へご相談ください。
※体調や感じ方には個人差があります。
ご自身の体の声を大切にしてください。


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