健康診断の結果が入った封筒を、
なんとなくテーブルの端に置いたままにしていた朝。
忙しさを理由に、
「今じゃなくてもいいか」と、少しだけ後回しにして。
そして、意を決して開いたとき——
目に飛び込んできた、見慣れない言葉。
「脂肪肝」
痛みはない。
食欲もあるし、夜も眠れている。
日常生活に、これといった支障はない。
だから多くの方が、心のどこかでこう感じます。
「今すぐ困っているわけじゃないし……たぶん大丈夫」
私は、看護師として病院や在宅医療の現場に立ち、
その中で、何度も感じてきたことがあります。
症状がほとんどないまま進む変化ほど、気づいたときには選択肢が限られていることがある、という現実です。
そんな中で、NHK「あさイチ」で
脂肪肝と「スクワット」や「生活習慣の見直し」が紹介されているのを見て、
胸の奥に、ふっと小さな灯がともった方もいるかもしれません。
「運動が苦手な私でも……」
「特別なことじゃなくて、これなら続けられるかも」
そして今、あなたの頭に浮かんでいるのは、きっとこんな疑問ではないでしょうか。
- 肝臓についた脂肪は、減らしていけるの?
- 食事は、何をどう変えればいい?
- 体は、どれくらいで変化を感じられる?
不安を抱くのは、あなたが自分の体を大切に思っている証拠です。
そして安心してください。
医学的にわかっていること、現場で積み重ねてきた知見は、ちゃんとあります。
この記事では、
脂肪肝が起こる仕組みをできるだけやさしくひもときながら、
肝臓に負担をかけにくい食事の考え方と、
生活の中に無理なく組み込めるスクワット習慣を、
「今日から実行できる形」でお伝えします。
あなたの体は、責めるものではありません。
これから先の時間を、少しでも軽やかに生きるために
静かにサインを出してくれている存在です。
一緒に、肝臓をいたわる一歩を踏み出していきましょう。
🩺 脂肪肝は改善できる?──まず知っておいてほしい大切なこと

まず、いちばん大切なことからお伝えしますね。
脂肪肝は、適切なタイミングで生活習慣を見直すことで、改善が期待できる状態です。
そして、健康診断で指摘された「今」は、まさにそのチャンスの入り口に立っている段階でもあります。
「え、本当に?」
そう感じた方も多いかもしれません。
脂肪肝は、すべてが不可逆的に進行する病気ではありません。
医学的には“可逆性がある状態”、つまり生活習慣の影響によって肝臓の状態が変化しうる段階と位置づけられています。
脂肪肝は大きく分けて、次の2つのタイプがあります。
- アルコール性脂肪肝
飲酒量が多いことで、肝臓に脂肪が蓄積するタイプ - 非アルコール性脂肪肝(NAFLD)
飲酒量が少なくても、食事内容・運動不足・体質・生活リズムなどが関係して起こるタイプ
近年、健康診断で指摘されるケースが増えているのは、後者の非アルコール性脂肪肝です。
このタイプの場合、
- 食べ方のクセ
- 体の動かし方
- 日々の生活リズム
こうした要素を整えることで、肝臓の状態が改善方向に向かうケースが多いことが、臨床の現場や研究でも知られています。
ただし、ひとつ大切な注意点があります。
脂肪肝は、ほとんど自覚症状がないまま進行することがあるという点です。
気づかないうちに、
脂肪がたまった状態 → 炎症を伴う状態(NASH) → 肝臓の線維化が進む状態
へと移行していく可能性が指摘されています。
……とはいえ、必要以上に怖がる必要はありません😊
なぜなら、健康診断で「脂肪肝」と言われた段階は、まだ選択肢が十分に残されている時期だからです。
私自身、看護師として多くの方の経過を見てきましたが、
肝臓は、こちらの生活が変わると、想像以上に正直に反応してくれる臓器だと感じています。
今の段階で気づけたこと自体が、すでに大きな一歩なのです。
▶ ここまでのポイントを、ひとことでまとめると——
「引き返せる“今”こそ、体と向き合うタイミング」
このあとからは、
- なぜ脂肪肝が起こるのか
- なぜスクワットのような動きが注目されているのか
- 食事は何をどう見直すとよいのか
といった点を、専門用語をできるだけ使わず、やさしく紐解いていきます。
あなたの肝臓に、これ以上ムリをさせないために。
次の章で、肝臓の中で起きていることを一緒に見ていきましょう🍀
🧬 なぜ脂肪肝になるの?──肝臓の中で起きていること

「脂肪肝って、食べすぎた人がなるものじゃないの?」
そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。
でも実は、脂肪肝は単に“食べ過ぎた結果”だけで起こるものではありません。
そこには、肝臓の働き方と、私たちの生活習慣が深く関係しています。
まず知っておいてほしいのは、
肝臓は「脂肪を一時的に預かる役割」をもつ臓器だということです。
食事からとった糖質や脂質は、
エネルギーとして使われなかった分が、中性脂肪として肝臓に運ばれます。
本来であれば、肝臓は
- 脂肪を分解する
- 必要に応じて外へ送り出す
- エネルギーとして使いやすい形に変える
といった作業を、黙々とこなしてくれています。
ところが、
- 糖質や脂質が多い食事が続く
- 体を動かす機会が少ない
- 睡眠不足やストレスが重なる
こうした状態が続くと、
肝臓の「処理能力」と「運び出す力」が追いつかなくなり、
脂肪が少しずつ肝臓の中にたまっていきます。
これが、脂肪肝の正体です。
私が看護師として現場で感じてきたのは、
脂肪肝の方ほど、日常生活ではとても真面目で、
「そこまで不摂生をしている自覚がない」方が多い、ということ。
忙しくて運動の時間がとれなかったり、
疲れて甘いもので気持ちを切り替えたり。
どれも、誰にでも起こりうる日常です。
だからこそ、脂肪肝は
「だらしなさの結果」ではなく、体のバランスが崩れたサインとして捉えてほしいのです。
もうひとつ大切なのは、
肝臓は、かなり我慢強い臓器だということ。
多少脂肪がたまっても、
痛みや不調として表に出ることは、ほとんどありません。
だから、
「何も感じない=問題がない」ではない
という点だけは、覚えておいてください。
とはいえ、希望もあります。
脂肪肝の多くは、
生活習慣の“量”ではなく、“流れ”を整えることで変化が期待できる状態です。
その中で注目されているのが、
筋肉を使い、肝臓にたまったエネルギーを消費しやすくする動き。
次の章では、
なぜスクワットのようなシンプルな動きが、
肝臓にとって意味をもつのかを、やさしくお話ししていきます。
無理な運動ではなく、
「続けられる一歩」を見つけるために。
一緒に、体の仕組みを味方につけていきましょう🍀
🏋️♀️ なぜスクワットが注目されているの?──肝臓と筋肉の深い関係

「脂肪肝に、スクワット?」
少し意外に感じた方もいるかもしれません。
実際、あさイチでスクワットが紹介されたのを見て、
「運動が苦手な私でも、これならできそう」と感じた方も多かったのではないでしょうか。
スクワットが脂肪肝対策として注目されている理由は、
“きつい運動だから”ではありません。
体の仕組みに、きちんと合っているからです。
ポイントになるのは、筋肉と肝臓の関係。
私たちの体の中で、
糖や脂肪をたくさん使ってくれる場所のひとつが筋肉です。
特に、太ももやお尻などの大きな筋肉は、
エネルギーの消費量がとても多いという特徴があります。
スクワットは、その大きな筋肉をまとめて使う動き。
だからこそ、
- 血液中の糖や脂質が使われやすくなる
- 肝臓に「ためっぱなし」になりにくくなる
- 全身の代謝の流れが整いやすくなる
こうした変化が期待されています。
専門的にいうと、
筋肉がしっかり使われることで、肝臓に運ばれるエネルギーの行き先が分散される、
そんなイメージです。
私が看護師として現場で感じてきたのは、
「運動=きつい・続かない」と思っている方ほど、
体を動かすこと自体から遠ざかってしまう、という現実でした。
でもスクワットは、
- 道具がいらない
- 短時間でもできる
- 自分のペースで調整できる
という点で、
生活の中に組み込みやすい動きでもあります。
ここで大切なのは、
「たくさんやること」ではありません。
正しいフォームで、無理のない回数を、続けること。
それだけで、体の使い方は少しずつ変わっていきます。
また、スクワットは
食事改善と組み合わせることで、相乗的な変化が期待できる点も重要です。
肝臓に入ってくるエネルギーを「減らす」だけでなく、
筋肉で「使う出口」をつくる。
この両方がそろって、はじめて体の流れが整っていきます。
次の章では、
肝臓に負担をかけにくい食事の考え方を、
「我慢」ではなく「選び方」という視点でお話しします。
無理なく、でも確実に。
あなたの体に合った整え方を、一緒に見つけていきましょう🍀
🌷 運動が苦手でもできるやさしい始め方
「スクワットがいいのは分かった。
でも正直……続く気がしない」
そう感じるのは、あなただけではありません。
むしろそれは、これまでちゃんと頑張ってきた証拠です。
💡 脂肪肝改善に必要なのは、
“きつい運動”ではなく“やさしい継続”
【🪑 まずは「椅子スクワット」で十分 】

いきなり深くしゃがむ必要はありません。
おすすめなのは、椅子スクワット。
- ✔ 椅子の前に立つ
- ✔ ゆっくり腰を下ろす
- ✔ 座る直前で止めて、立ち上がる
「座れる安心感」があるだけで、
体も心も、ぐっとラクになります
【 🔢 回数は「少なすぎるかな?」でちょうどいい 】
最初の目安は、
👉 1日10回 × 2セット
「え、それだけ?」
そう思った方へ。
それで、いいんです。
脂肪肝改善では、
“やったかどうか”が何より大事
20回できない人は、10回を2日に分けてもいい。
5回しかできない日は、それでもOK。
肝臓は、回数より「続いた日数」をちゃんと覚えています。
【 ⏰ タイミングは「生活にくっつける」 】
続かない理由の多くは、
「やる時間を特別に作ろうとすること」。
おすすめは、こんなタイミングです👇
- 🪥 歯みがきの前
- 📺 テレビCMの間
- 🛁 お風呂に入る前
“生活の流れに差し込む”だけで、
運動はグッと習慣になります
【 💬 看護師として伝えたいこと 】
「今日はできなかった」
その日があっても、大丈夫。
脂肪肝改善は、直線ではなく、ゆるやかな波です。
昨日より少しだけ、肝臓にやさしくできたら合格
できなかった日も、
体はちゃんと回復し、次に備えています。
次の章では、
スクワットと同じくらい大切な「食事の考え方」をお伝えします。
「減らす」「我慢する」ではなく、
肝臓が喜ぶ“選び直し”の話です🍀
🥢 肝臓から脂肪を落とす食事術|まず見直す3つのポイント

脂肪肝と聞くと、
「甘いものをやめなきゃ」
「油は全部カットしなきゃ」
そんな“我慢だらけの食事”を思い浮かべていませんか?
でも、ここでひとつ安心してほしいことがあります。
🍀 脂肪肝の食事改善は、
「減らす」より「選び直す」が正解
肝臓はとても正直な臓器です。
ちゃんと処理できる形で栄養が届けば、脂肪は少しずつ手放してくれます。
糖質は「悪者」ではありません
まず誤解されやすいのが、糖質。
「糖質=脂肪肝の原因」と思われがちですが、
実は肝臓にとっても、体にとっても大切なエネルギー源です。
問題なのは、糖質そのものではなく
“使いきれない量”が続くこと
ごはん・パン・麺類を完全に抜いてしまうと、
体はエネルギー不足になり、逆に脂肪を溜め込みやすくなります。
▶ ポイントは
「抜く」ではなく「適量を、毎食」です。
脂質は「量」より「質」を見直す
脂肪肝だからといって、
脂質をゼロにする必要はありません。
肝臓が困るのは、
- 🍟 揚げ物が続く
- 🥐 加工食品・お菓子が多い
- 🍔 トランス脂肪酸が多い
一方で、
- 🐟 魚の脂(EPA・DHA)
- 🥑 オリーブオイル・ナッツ
こうした脂は、肝臓の炎症を抑える方向に働くことが分かっています。
脂質は「控える」より
「選び直す」ことが、肝臓へのやさしさ
たんぱく質は「肝臓の修復材料」
見落とされがちですが、
たんぱく質は脂肪肝改善の土台です。
肝臓は、脂肪を処理しながら
同時に自分自身を修復しています。
その材料になるのが、たんぱく質。
- 🥚 卵
- 🐔 鶏肉
- 🐟 魚
- 🫘 大豆製品
「食べない」より「足りているか?」
ここを見直すだけで、回復力が変わります
まとめると…
- 🍚 糖質:抜かない、使いきれる量で
- 🫒 脂質:量より質を意識
- 🥚 たんぱく質:毎食、少しずつ
頑張らなくていい。
肝臓がホッとする選択を、一緒に積み重ねていきましょう🍀
🍽 今日からできる小さな食事改善例
「理屈は分かったけれど、
結局、何から変えればいいの?」
そんな声が聞こえてきそうですね。
🌱 脂肪肝改善は、特別な食事より
“いつもの食事の扱い方”を変えること
ここでは、今日からすぐにできて、
しかも続けやすいポイントを3つだけお伝えします。
🍚 主食を「抜かない」ことが、実は近道
脂肪肝と言われた方が、
いちばん最初にやってしまいがちなのが主食抜きです。
でも、肝臓の立場で考えてみてください。
エネルギーが入ってこない=
「これは非常事態だ」と体が判断する
すると体は、
脂肪を燃やすどころか、溜め込むモードに入ってしまいます。
▶ おすすめの考え方はこれ👇
- ✔ ごはんは「少なめ」でOK
- ✔ 毎食、何かしらの主食を入れる
主食は、肝臓を動かす“燃料”
抜かないことが、結果的に脂肪を減らします
🌙 夜遅い食事を「少しだけ」見直す
仕事や家事で、
夕食が遅くなる日もありますよね。
そんなときに大切なのは、
完璧を目指さないこと。
夜は、体も肝臓も「休む準備」に入っています。
夜遅い時間に重たい食事が入ると、
肝臓は“残業”状態に
▶ できそうな工夫からで大丈夫👇
- 🍲 揚げ物を避ける
- 🍺 夜遅い日はお酒を控える
- 🥗 たんぱく質+野菜中心にする
「今日は遅くなるな」と分かっている日は、
昼をしっかり・夜を軽く。
それだけで肝臓は、ホッとします。
👄 よく噛む=肝臓を助ける行為
意外かもしれませんが、
噛む回数は脂肪肝と深く関係しています。
よく噛むことで、
- 🧠 満腹中枢が働く
- 🩸 血糖の急上昇を防ぐ
- 🫀 肝臓の処理負担が減る
噛むことは、消化器全体への思いやり
「30回噛まなきゃ」と意識しなくて大丈夫。
▶ まずは
ひと口置いて、箸を置く
これだけでOKです😊
🌸 この章のまとめ
- 🍚 主食は抜かない
- 🌙 夜は軽く、無理しない
- 👄 よく噛む=肝臓ケア
どれも、
「今日からできること」ばかりです。
次の章では、
「脂肪肝はどれくらいで変わるの?」
「1ヶ月で何が起きる?」という、
いちばん気になる現実的な話をしていきます。
焦らなくて大丈夫。
体は、ちゃんと変わる準備を始めています🍀
⏳ 脂肪肝はどれくらいで変化を感じる?──「早く何とかしたい」と思ったときに知ってほしいこと
「できるなら、少しでも早く安心したい」
「数値が下がる変化を、早く実感したい」
脂肪肝と指摘されてから、
そんな思いが頭から離れなくなる方は、決して少なくありません。
🌱 まず、ひとつお伝えしたいことがあります。
脂肪肝は、生活習慣を整え始めてから“1ヶ月ほどで体の変化を感じ始める人”も少なくありません。
ただし、ここで大切なのは、
「変化を感じる=検査値が一気に正常範囲に入る」ではない、という視点です。
体は、外側の感覚から、少しずつ変わっていきます。
📉 1ヶ月ほどで起こりやすい体の変化
食事や体の動かし方を、
無理のない範囲で整え始めると、
多くの方がまず気づくのは、こんな変化です。
- ウエストまわりが、少し楽に感じる
- 朝のだるさや重さが、以前より軽くなる
- 食後の眠気や胃の重さが、やわらぐ
血液検査の数値は、
こうした体感の変化より少し遅れて動くことが多いですが、
この時期から、
- ALT
- AST
- γ-GTP
といった数値が、
「下がり始める兆し」を示す方も出てくる時期でもあります。
これは、
肝臓の中で脂肪の処理の流れが、少しずつ回り始めているサインと考えられます。
👀 変化が出やすい人に共通していること
私が看護師として多くの方の経過を見てきて、
比較的変化を感じやすい方には、ある共通点がありました。
- 完璧を目指さない
- 「できなかった日」より「できた日」に目を向ける
- 体を責めず、翌日に戻れる
「今日はスクワットができなかった」
「甘いものを食べてしまった」
そんな日があっても、
次の日に、また戻ってこられる人ほど、結果につながりやすいのです。
脂肪肝の改善は、“一日の出来”ではなく、“続いた平均点”で決まる
私は現場で、そう実感してきました。
⚠ 「早く何とかしたい」が、かえって遠回りになることも
ここで、ひとつとても大切な注意点があります。
急激な減量や、極端な糖質制限は、肝臓に負担がかかることがあるという点です。
体重を一気に落とすと、
体の中では脂肪が大量に分解され、
その処理の多くを肝臓が担うことになります。
「早く良くなりたい」という気持ちが強いほど、
知らないうちに肝臓を急かしてしまうこともあるのです。
だからこそ、私が現場で感じてきたのは——
変化が出やすい人ほど、実は“ゆっくり整えている”という事実。
体は、
ちゃんと「応援された分」だけ、応えてくれるものです。
1ヶ月で完璧を目指さなくていい。
1ヶ月後に、少し安心できている状態であれば、それで十分です。
次の章では、
「脂肪肝は温めると変化が出やすい?」
血流と肝臓の、意外と深い関係についてお話しします。
体を内側から支える、
やさしい習慣の話です🍀
🔥 脂肪肝は「温める」と変化が出やすい?──血流と肝臓の意外な関係

「体を温めるといいって聞いたけど、本当?」
「お腹を温めると、肝臓にも影響があるの?」
そんな疑問を持った方もいるかもしれません。
まず大前提としてお伝えしたいのは、
温めるだけで脂肪肝が改善する、という単純な話ではありません。
ただし、
体を冷やしにくくする・血流を妨げにくくする生活は、肝臓の働きを支える土台になる
これは、医学的にも納得できる考え方です。
肝臓は、
血液がたくさん流れ込む臓器です。
栄養の処理、解毒、エネルギーの調整——
それらの仕事はすべて、
血液によって材料が運ばれ、結果が送り出されることで成り立っています。
つまり、
血流が滞ると、肝臓の仕事効率も落ちやすくなるというわけです。
私が看護師として現場にいた頃、
肝機能の数値が不安定な方ほど、
- 手足が冷えやすい
- お腹まわりが冷たい
- 慢性的な肩こりや首こりがある
こうした「巡りの悪さ」を抱えているケースが少なくありませんでした。
もちろん、これが直接の原因とは限りません。
ですが、体全体の血の巡りが整っていないと、肝臓も本来の力を発揮しにくい
——現場でそう感じる場面は、何度もありました。
🌡 「温める」の本当の意味
ここでいう「温める」とは、
- お腹にカイロを貼る
- 半身浴を長時間する
といった一時的な対処だけを指しているわけではありません。
本当に大切なのは、
- 筋肉を使って熱を生み出せているか
- 呼吸が浅くなっていないか
- 同じ姿勢が長時間続いていないか
といった、
血流を妨げにくい体の使い方・生活リズムです。
たとえば、スクワットのような動きは、
筋肉を使うことで体の中から熱を生み、
自然に血流を促すという点でも意味があります。
「温める」というより、
「巡らせる」という表現のほうが、近いかもしれません。
🛁 今日からできる、やさしい巡りケア
肝臓をいたわる目的であれば、
次のようなことからで十分です。
- シャワーだけで済ませず、短時間でも湯船につかる
- 冷たい飲み物ばかりにならないよう意識する
- 座りっぱなしの合間に、軽く足を動かす
どれも、
「頑張る健康法」ではなく、「巡りを邪魔しない工夫」です。
肝臓は、
静かで、文句も言わず、
それでも毎日働き続けてくれています。
だからこそ、
少しでも働きやすい環境を整えてあげることが、
結果的に体全体をラクにしてくれます。
🕊 今日からできる「脂肪肝改善ルーティン」まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
「やることが多くて、続けられるか不安…」
もし、今そう感じていたら――大丈夫です。
🌱 脂肪肝改善に必要なのは、
“正しいことを全部やる”ことではなく、
“できることを毎日に落とす”こと
ここでは、これまでお伝えしてきた内容を
「考えなくても動ける形」にまとめました。
🌅 朝|肝臓を目覚めさせる、やさしいスタート
- ☕ 起きたら白湯を一杯
- 🧘 軽く体を伸ばす(深呼吸でもOK)
朝は、肝臓にとって「再起動の時間」。
急がせず、静かにスイッチを入れてあげましょう。
🍱 昼|エネルギーを“使い切れる形”で届ける
- 🍚 主食・主菜・副菜をそろえる
- 🥚 たんぱく質を必ず入れる
昼は、体がいちばん動く時間帯。
きちんと食べることが、脂肪を溜めないコツです。
🌙 夜|肝臓を“休ませる準備”をする
- 🍽 夜遅い日は軽めの食事
- 🏃♀️ スクワット(10回×2セット)
- 🛁 湯船につかって体を温める
夜は、肝臓の回復タイム。
頑張らせるより、休ませる選択を。
📆 週に1回|変化を“責めずに”確認する
- ⚖ 体重・ウエストをチェック
- 📝 「できたこと」を思い出す
数字は、評価ではなく目安。
増減よりも、続いている事実を大切にしてください。
🌸 脂肪肝改善ルーティンの本質は、
肝臓と“対立しない”こと
叱らない。
追い込まない。
比べない。
小さな選択を、毎日ひとつ。
それだけで、肝臓はちゃんと応えてくれます。
「今日のあなたは、昨日の肝臓よりやさしい」
よくある質問(FAQ)
脂肪肝について多くの方が感じる不安や疑問を、ひとつずつ整理しました🍀
気になるところだけ、開いて読んでください。
脂肪肝は薬を飲まないといけない?
多くの場合、脂肪肝の基本は食事・運動・生活習慣の見直しです。特に非アルコール性脂肪肝(NAFLD)は、
体重や内臓脂肪、血糖の状態が整うことで改善が期待できます。
💡 ポイント:まずは生活習慣で“肝臓の負担を減らす”のが王道です。
⚠️ ただし、肝機能値が高い・糖尿病や脂質異常症などの持病がある・炎症が疑われる場合は、医師の判断で治療(薬を含む)が必要になることがあります。
お酒をやめればそれだけでOK?
お酒が原因の脂肪肝(アルコール性)では、飲酒量の見直し・休肝日はとても大切です。
ただし、食べ方や運動不足も重なっていると、禁酒(減酒)だけで改善が頭打ちになることもあります。
✅ おすすめ:「お酒を減らす」+「夜遅い食事を軽く」+「スクワットなどの筋肉を使う習慣」
この3点セットが、肝臓にはいちばん効率的です。
⚠️ お酒を急にやめることが危険なケース(依存が疑われる等)もあるため、心配な方は医療機関に相談してください。
痩せているのに脂肪肝と言われました
あります。いわゆる「隠れ脂肪肝」のような状態で、体重が標準でも
内臓脂肪・筋肉量の少なさ・血糖の上下(インスリン抵抗性)などが関わって起こることがあります。
💡 コツ:体重を無理に落とすより、筋肉を“少しずつ使う”(スクワット、階段、立つ時間を増やす)ほうが改善につながりやすいです。
食事は「主食を抜く」より、主食・主菜・副菜のバランスを整えるほうが、肝臓の負担を減らせます。
どれくらいで変化が感じられる?
目安は数ヶ月〜1年くらいで変化が見えてくる方が多いです。
早い方では、生活習慣を整え始めて1ヶ月前後でウエストや血液検査の数値が「動き始める」こともあります。
✅ 早く変わる人の共通点:完璧を目指さず、できた日を積み上げること。
「ゼロか100か」ではなく、平均点を上げる方が結果は早いです。
⚠️ 肝機能値が高い/炎症が疑われる/既往症がある場合は、改善の速度や方針が変わるため医師と相談しましょう。
※ご注意:本内容は一般的な情報です。症状がある場合、検査値が大きく異常な場合、持病がある場合は、医師にご相談ください。
⚠️ 注意書き
この記事は、脂肪肝について「今のあなたに役立つヒント」を、
できるだけやさしい言葉でお伝えすることを目的にしています。
食事や運動、生活習慣の見直しは、多くの方にとって助けになりますが、
体の変化の出方や必要な対応には、一人ひとり違いがあります。
もし、次のようなことに心当たりがある場合は、
無理をせず、医師に相談しながら進めてくださいね。
- 健康診断の数値が高い状態が続いている
- 糖尿病・高血圧・脂質異常症などの持病がある
- 強いだるさ、黄疸(皮膚や白目が黄色い)、お腹の張りなどがある
- お酒の量を自分でコントロールするのがつらいと感じている
この記事の内容は、診断や治療の代わりになるものではありません。
治療中の方、服薬中の方、妊娠中の方は、
生活を大きく変える前に、主治医に一度相談してみてください。
大切なのは、「ひとりで頑張りすぎないこと」。
肝臓も、あなたも、少しずつで大丈夫です🍀
今日できる小さな一歩が、
未来のあなたを、そっと助けてくれます。


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